カテゴリ:参加作家 石川雷太( 1 )

エコ@アジアニズム展 in 新潟 参加作家

石川 雷太 ISHIKAWA Raita

Tシャツ・プロジェクト◇Mighty chemical(仮称)
b0123049_1211935.jpg

b0123049_1291837.jpg
b0123049_1294287.jpg

縦50×横50×厚み5センチ(1ピース)
Tシャツ、アルミ、鉄、テキスト
2003〜2008年

2003年より続けている『世界紛争Tシャツ・プロジェクト◇Flashpoints』の別バージョンとして、近年制作した『Mighty chemical』

『Flashpoints』では、この100年間に世界で起きた紛争をテーマとしたデザインTシャツを100枚制作。紛争の起こった日付け、地名、地図、死者数、武装組織の名称などの「危険な記号」がちりばめられた「着ることのできないTシャツ」を、ビニール袋に密封し壁面にディスプレイしました。

新作『Mighty chemical』では、現代の最大の懸念である化学兵器・生物兵器に照準を合わせます。サリン、タブン、マスタード、VXといった化学兵器・生物兵器をテーマにデザインされた密封Tシャツと、それぞれの兵器についての詳細なデータのテキストを並列して展示します。

この作品/プロジェクトは、Tシャツという〈メディア〉を通して、環境のバランスを無視し人間中心主義で暴走する化学やバイオテクノロジーと、常に衝突の可能性を孕む覇権主義的な世界の現実をアートによって対象化します。

次に、この作品/プロジェクトは、「危険なもの/不穏なもの」が、私達が住む高度情報社会および高度資本主義社会の中でその意味が漂泊され、やがては単なる「スタイリッシュな記号」として流通するに至るという、私達の自身の欲望とそれに基づいて構造化された社会の現実を対象化するポップ・リアリズム作品でもあります。



私は〈アート〉で世界を変えることができるとは考えません。アクティヴィズムは「答」や「指針」を与えますが、〈アート〉は最後まで「問いかけ」であるべきだと思うからです。

しかし、〈アート〉は、人々に普段は見えない「世界」を垣間見せる窓です。多くの窓を開くことによって、人々の考えの偏りを払拭することはできるかもしれません。「答」はその先にあるのだと思います。私の作品もそのための窓のひとつとなり、知ることの重要さを多くの人々に感じとってもらえればと思っています。



■参考

Flashpoints〈世界紛争Tシャツプロジェクト〉

Concept of "Flashpoints"

"Flashpoints" と Tシャツ

“Flashpoint”とは、英字メディアで紛争や暴動を伝える見出し語として用いられる言葉です。
世紀が改まって間もない2001年の9月11日、私たち日本人の多くは、メディアを通して、イデオロギー衝突の〈閃光〉を目撃しました。 この世界を揺るがした大事件の翌日には、事件に関わる記号を刷り込まれた様々な Tシャツが世界各地で売られました。
〈メディア〉と〈意味の漂白〉

この作品/プロジェクトは、Tシャツという〈メディア〉を通して、第一に、紛争(事件)=「人間として考えなければならない重要な事柄が吹き出したポイント」をアートによって対象化し、第二に、紛争(事件)=「危険なもの/不穏なもの」が情報として記号化され、流通する時点にいたっては全く「危険/不穏なもの」として機能しえなくなるという現代の社会経済システム、そして、そのシステムを内面化し依拠することで自足に向かう私たち自身の欲望のシステムについてシミュレーションを試みるものです。
無自覚なまま〈他者〉を〈殺す〉こと

「戦争の世紀」と言われた20世紀。世紀が改まっても、凄惨な争いは止むことなく続いています。
一方で、非当事者にとってそれは「対岸の火事」、痛みを感じることのない「情報」として消費される現代社会に、私たちは生きています。このことを象徴的にあらわすものとして、Tシャツという存在に着目し、この作品/プロジェクトを通して、高度消費社会および高度資本主義社会が孕む〈暴力〉、〈意味の漂白〉によって痛みが剥奪されている現実、言い換えれば「無自覚なまま〈他者〉を〈殺す〉ことができる〈高度資本主義〉の原理」に自覚的であることを促したいと考えます。


1965 茨城県に生まれる
1989 東京芸術専門学校(TSA)卒業
    ノイズ・サウンド・パフォーマンス・ユニット[Erehwon]を主宰

http://www.japandesign.ne.jp/GALLERY/NOW/ishikawaraita/
http://www.myspace.com/erehwonofficial
http://www.lethe-voice.com/2002/1004_2_ishikawa.html


主な個展
1997 「ディスコミュニケーション」駒場芸術研究所・東京大学駒場寮(東京)
1997 「Fragment Project」無限芸術研究所・上智大学教室(東京)
1998 「DEADLY IDEOLOGY」ギャラリィK推薦作家展『知性の触覚・それぞれの他者』(東京)
2000 「BLOOM / BLOOD」川口現代美術館スタジオ(川口)
2000 「Room 1, Room 2」300日画廊(東京)
2000 「セゾンアートプログラム/アートイング東京2000:16×16」ギャラリー青山(現:Art Planning Room AOYAMA)(東京)
2002 「GEWALT」時限美術計画/T.L.A.P.(東京)
2002 「Flashpoints◇世界紛争Tシャツプロジェクト」カノーヴァン(名古屋)
2003 「Flashpoints◇世界紛争Tシャツプロジェクト」現代ハイツ/GHギャラリー(東京)
2005 「B.B.S.」多摩美術大学(東京)
2005 「B.B.S./ Brainstorming Board System」ガレリア・ラセン(東京)
2006 「B.B.S.」 アウトラウンジ(東京)


主なグループ展
1996〜8年 「ドキュメント376」野外美術展(桐生)
2000 「ことばの領分」Gallery ART SPACE(東京)
2000 「IN THE HYPOCENTER/美術の爆心地へ」300日画廊(東京)
2000 「言葉/言場/言派 展」ギャラリー手(東京)
2002 「気体分子芸術シリーズ−気体電池の偽称展」東京画廊(東京)
2002 「栞 しおり bookmark展」藍画廊(東京)
2004 「六本木クロッシング:日本美術の新しい展望2004」森美術館(東京)
2004 「Between ECO & EGO」KAWAGUCHI ART FACTORY(川口)
2004 「フュージョン:日本の建築とデザイン」イスラエル美術館(イスラエル・エルサレム)
2004 「府中ビエンナーレ −来るべき世界に」府中市美術館(東京)
2006 「Between ECO & EGO 2006」KAWAGUCHI ART FACTORY(川口)


その他の活動
1997〜1998 Erehwon「crosstalk」SPACE EDGE(東京)
1997〜1998 「MMAC FESTIVAL IN TOKYO」 (東京)
1998〜2006 Erehwon「PERSPECTIVE EMOTION/透視的情動」法政大学学生会館ホール(東京)
2001〜2002 Erehwon「Lethe.Voice Festival」実験音楽の国際フェス参加、artport20号倉庫(名古屋)
2003 Erehwon「Blank Map - パフォーマンス・アートをトレースする」exhibit LIVE [laiv] (東京)
2003 Erehwon「A/J(オーストリア/ジャパン)プロジェクト」に参加、横浜赤レンガ倉庫(横浜)
2003 Erehwon「MAKナイト」MAKミュージアム(ウィーン)、Rhiz(ウィーン)
2003 Erehwon「BOF / Budapesti Oszi Fesztival」MU-Szinhaz(ブダペスト)
2003 「丹野賢一/002-BARB」(舞台美術を担当)西荻窪WENZスタジオ(東京)
2004 「丹野賢一+石川雷太/026-METAL」栗東芸術文化会館さきら(滋賀)
2004 「Erehwon+丹野賢一/027-ERAME」府中市美術館(東京)
2005 Erehwon「B.B.S./ Body Backlash System」 (演出、サウンド、インスタレーション)T&S ギャラリー(東京)
2005 Erehwon「B.B.S./ Blameless Battle System」 (演出、サウンド、インスタレーション)多摩美術大学・メディアホール(東京)
2005 Erehwon「B.B.S./ Bloom Blood System」 (演出、サウンド、インスタレーション)out-lounge(東京)
2006 Erehwon 『小鳥の血』薔薇絵ソロダンス公演のサウンドを担当(西麻布麻布DIE PRATZE・東京)
2006 Erehwon 『マ・グ・サ・レ』小林嵯峨、宮下省死、成瀬信彦、舞踏公演の音楽を担当(シアターバビロン・東京)
2007 Erehwon 『半分夢 DOUBLE AURA - ダブルアウラ』 小林嵯峨舞踏ソロ公演の音楽を担当(シアターバビロン・東京)
2007 Erehwon 『コ/ギ/ト−−ン』 小林嵯峨+NOSURI舞踏公演の音楽を担当(シアターバビロン・東京)
2007 正朔+石川雷太/Erehwon 『白州アートキャンプ』に出演(山梨県白州)
2007 石川雷太/Erehwon 『.efiLevole 2008 Spring & Summer Collection - Rain』の会場用サウンドを制作(CALM & PUNK GALLERY・東京)
2007 薔薇絵+宮西計三+石川雷太/Erehwon  粉川哲夫ゼミ「身体表現ワークショップ」出演(東京経済大学・東京)

過去作品
ー絶対/芸術ー

2000年の作品。石川雷太の代表的な素材であるとされる〈牛頭〉を、同じように素材として使った作家5人にインタビューし、その内容と作品の写真を、石川雷太のテイストで博物館的に再構成したインスタレーション作品。ここには何気なく信じられている〈オリジナリティ〉およびアートの〈権威〉と〈絶対性〉に対する疑義がある。アートの〈権威〉を対象化するためのビジュアルと、それに伴う快感の表現。
b0123049_12113368.jpg


●GEWALT 2004

2004年制作
2004年、府中市美術館における展示のために「GEWALT」大型のインスタレーションとしてリメイク。
中央のモノリスは、新たに大型バージョンを製作(高さ425cm)。天井から吊るされた28枚の鉄板には、イラク戦争で実際に使われたミサイルをリサーチ、その性能と価格などが印刷されている。赤いシルエットは実物の1/6の大きさ。
床面にはガラスの破片が敷き詰められている。搬入時に250枚のガラスを破壊。
会場にはErehwonによる工場や戦場を思わせる重低音アンビエントミュージックが流された。

b0123049_12144072.jpg

[PR]
by ecoasia | 2008-08-01 22:14 | 参加作家 石川雷太